一言でいうと
3〜5人程度の小グループで行う指導です。 1対1の個別指導と通常の一斉指導の中間的な性質を持ち、コストと効果のバランスが良い介入とされています。
なぜ効果があるのか
小集団では、教師は一人ひとりのつまずきに目が届き、子ども同士の対話も生まれます。 1対1ほど高密度ではありませんが、その分、子どもが他者の考えに触れる機会を得られます。 また、人数が限られているため、発言しない子をなくしやすいのも強みです。
日本の小学校で取り入れるヒント
- 算数の習熟度別グループで、つまずきのある子のグループを少人数化する
- TT(チームティーチング)や支援員と連携して、一時的に少人数を作る
- 国語の音読や読解で、声の小さい子・読みのつまずく子を集めて短時間の少人数指導を行う
- 課題が同じレベルの子を集めるのではなく、「同じ課題に取り組む方法」を一緒に試す場とする
- 少人数で得た理解を、戻った後の通常学級で発揮できるよう橋渡しする
研究からわかっていること
- 平均的に、学習は約4ヶ月分前進します。
- グループサイズが2〜5人のときに効果が大きくなる傾向があります。6人を超えると効果が薄れます。
- 個別指導より効果は小さいものの、コスト効率は高いとされます。
注意したいこと
- グループ分けが固定化すると、子どもの自己評価に影響を与えます。流動的に運用します。
- 「できない子のためのグループ」というラベリングを避けるために、目的を子どもにも伝えます。
- 通常学級の指導と切り離さず、補完関係になるよう設計します。
主な参考研究
- Nickow, A., Oreopoulos, P., & Quan, V. (2020). The impressive effects of tutoring on preK-12 learning. NBER Working Paper 27476. — 少人数指導を含む96件のRCTのメタ分析。小グループ(2〜5人)でも1対1に近い効果が得られることを示した。
- EEF (2021). Small group tuition: Evidence review. — 効果量+4ヶ月。グループサイズ6人以下で効果が大きいことを報告。
- Slavin, R. E., Lake, C., Davis, S., & Madden, N. A. (2011). Effective programs for struggling readers. Educational Research Review, 6(1), 1–26. — 読みに困難を持つ子への少人数指導プログラムの効果をレビュー。
関連する学習指導要領
- 小学校学習指導要領解説 総則編 — 「指導体制の充実」の節で、チームティーチングや少人数指導の工夫が言及されています。