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Strategy — 最終更新 2026-04-18

EEF

指導法

協同学習

子ども同士が小グループで協力して学び合う指導法。EEF で +5ヶ月と強いエビデンスがあるが、日本では既に班活動が広く実施されており「新しい介入」としての効果はそのまま出ない可能性がある。

学習効果
+5ヶ月
3月時点で、通常より約5ヶ月先の学力水準に到達
エビデンス
★★★★☆
コスト
¥····
対象
全教科
全学年
Evidence Breakdown

出典別のエビデンス

EEF Toolkit + 5 ヶ月 ★★★★ ☆

小学校 +5ヶ月、中学校 +6ヶ月。算数 +5、理科 +10、国語 +3(教科差あり)。3〜5人の小グループで『共通の目標』があるときに効果が大きい。

Technical Appendix 研究の詳細
研究数
65 件
総サンプルサイズ
初等〜高等教育(1995 年以降、実際の教室で実施された研究に限定)
効果量
学力・態度ともに正の効果。科学・数学で効果が大きい
主要メタ分析
Kyndt, Raes, Lismont, Timmers, Cascallar & Dochy (2013). A meta-analysis of the effects of face-to-face cooperative learning
エビデンスの限界

協同学習』には構造化された設計(Johnson & Johnson の 5 要素など)と、単なるグループ活動が混在。効果量は前者で大きく、後者では小さい。互恵的相互依存・個人の責任・対面の相互作用といった要素設計が鍵。

日本の文脈で考慮したいこと

日本の小学校では班活動・グループ学習が既に広く行われており、EEF の研究(英語圏)で「協同学習を初めて導入した学級」の効果がそのまま日本に当てはまるとは限らない。ただし、日本の班活動が「役割分担はあるが個々の責任が曖昧」な場合、EEF が強調する『個別の説明責任(individual accountability)』と『積極的な相互依存(positive interdependence)』を明確に設計することで、更なる効果が期待できる可能性がある。

なぜこの注記があるか:エビデンスと文化的文脈

目次(7)
  1. 一言でいうと
  2. なぜ効果があるのか
  3. 日本の小学校で取り入れるヒント
  4. 研究からわかっていること
  5. 注意したいこと
  6. 主な参考研究
  7. 関連する学習指導要領

一言でいうと

子ども同士が小グループで、互いの考えを交わしながら学ぶ指導法です。 ただ机を寄せるだけではなく、「全員が貢献する必然性」がある課題設計が鍵です。

なぜ効果があるのか

他者に説明することは、自分の理解を整理する最も強力な方法のひとつです。 また、異なる考え方に触れることで、自分の思考の枠を広げることができます。 協同学習がうまく機能するとき、子どもは「教わる人」ではなく「学びの主体」になります。

日本の小学校で取り入れるヒント

  • グループに「全員が話さないと完成しない」課題を渡す(役割を分担する)
  • 4人グループを基本とし、ペア → 4人 → 全体という段階で広げる
  • 話し合いのルールを最初に決める(順番に話す / 否定しない / 必ず理由を添える)
  • 「答えを出すこと」より「考えを交わすこと」が目的だと明示する
  • 最後にグループの結論ではなく、個人の考えがどう変わったかを書かせる

研究からわかっていること

  • 平均的に、子どもの学習は約5ヶ月分前進します。
  • 効果は、グループ内の相互依存性が高いほど大きくなります。「お互いがいないと完成しない」設計が鍵です。
  • 単に席を寄せるだけの「グループ作業」は効果が出にくいことも示されています。

注意したいこと

  • グループ任せにすると、特定の子だけが話す/作業する状況になりがちです。役割と評価の設計が要ります。
  • 学級経営の土台(発言を尊重する雰囲気)がないと機能しません。
  • 単元の中での位置づけを明確にしないと、活動が目的化してしまいます。

主な参考研究

  • Slavin, R. E. (1995). Cooperative learning: Theory, research, and practice (2nd ed.). Allyn & Bacon. — 協同学習の理論的基盤を体系化。グループ報酬と個人の責任が両立する設計の重要性を示した。
  • Johnson, D. W., & Johnson, R. T. (2009). An educational psychology success story. Educational Researcher, 38(5), 365–379. — 社会的相互依存理論に基づく協同学習の効果を包括的にレビュー。
  • Roseth, C. J., Johnson, D. W., & Johnson, R. T. (2008). Promoting early adolescents’ achievement and peer relationships. Psychological Bulletin, 134(2), 223–246. — 148研究のメタ分析。協同的な目標構造が、競争的・個別的構造よりも高い学力と良好な人間関係を生むことを示した。

関連する学習指導要領

参考にしている情報源
EEF Teaching and Learning Toolkit — Collaborative learning approaches
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