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Strategy — 最終更新 2026-04-14

Hattie

指導法

SNS利用と精神健康への影響

SNS利用と子どもの精神健康(不安・抑うつ・自己肯定感)に小さいが有意な負の関連。因果関係の確立は今後の課題。

学習効果
-1ヶ月
3月時点で、通常より約1ヶ月分学力が低下する傾向
エビデンス
★★★☆☆
コスト
¥····
対象
全教科
高学年
Evidence Breakdown

出典別のエビデンス

Hattie (Visible Learning) d = -0.15

Hattie の効果量は他のメタ分析と比べて楽観的な傾向があり、再現性に疑問が示されている場合があります。参考値としてお読みください。詳しくは エビデンスの文脈 を参照。

Viner et al.(2019)の英国 Our Futures Study(12,866 人)では、1 日 3 時間以上の SNS 使用は精神健康と負の相関。ただし因果関係はサイバーいじめ・睡眠不足・身体活動低下などを媒介する間接的効果が大きい。Orben & Przybylski(2019)は効果量の小ささ(r=0.05 前後)を強調し、議論は続いている。

日本の文脈で考慮したいこと

日本の小学校高学年でも LINE・YouTube・TikTok の利用率が高く、トラブル(悪口・仲間外れ・画像の無断共有)が学級経営の課題。学力への直接効果より、精神的健康・睡眠時間・学級風土を経由した間接効果 に注目すべき。デジタルシティズンシップ教育との組み合わせが現実的。

なぜこの注記があるか:エビデンスと文化的文脈

目次(7)
  1. 一言でいうと
  2. なぜ負の影響があるのか
  3. 日本の小学校との関連
  4. 研究からわかっていること
  5. 注意したいこと
  6. 主な参考研究
  7. 関連する学習指導要領

一言でいうと

SNS(LINE・Instagram・TikTok・YouTube等)の利用が、子どもの精神的な健康——不安、抑うつ、自己肯定感の低下、睡眠障害——と関連していることが研究で示されています。学力への直接的な効果は小さいですが、精神的な健康が損なわれれば学習意欲と学力にも波及します。

なぜ負の影響があるのか

  • 社会的比較 — 他者の「良い面だけ」を見て、自分と比較してしまう
  • サイバーいじめ — 対面より匿名性が高く、エスカレートしやすい
  • 睡眠への影響 — 夜間の使用が睡眠時間と質を奪う
  • 注意力の分断 — 通知が常に気になり、集中力が持続しない
  • 依存的使用 — 「いいね」の承認欲求が行動をコントロールする

日本の小学校との関連

小学校高学年ではスマートフォン保有率が上昇しており、SNSの利用も低年齢化しています。

  • 小学校段階ではSNSの直接利用は限定的だが、YouTube・TikTok・LINE等は広く使われている
  • 情報モラル教育 の中で、SNSのリスクをエビデンスに基づいて伝える
  • 保護者への情報提供 — 家庭でのSNS利用ルールの参考情報として
  • いじめ防止 — オンライン上のいじめへの対応力を教員が持つ
  • 「禁止」だけでなく「付き合い方」を考えさせる指導が重要

研究からわかっていること

  • 複数のメタ分析でSNS利用と精神健康の間に小さいが有意な負の関連(r≈-0.10〜-0.15)が確認されている
  • 「1日3時間以上」の使用でリスクが顕著に上昇するという研究がある
  • 因果関係はまだ確立されていない(SNSが精神健康を悪化させるのか、精神的に不安定な子がSNSを多く使うのか)
  • 米国公衆衛生局長官(Surgeon General)は2023年にSNSの子どもへの影響について警告を発出

注意したいこと

  • 「SNS=悪」という単純な結論にはまだ至っていない。ポジティブな面(つながり・自己表現)もある
  • 因果関係が未確立であることを誠実に伝える。「エビデンスは発展途上」という姿勢が重要
  • 小学生に直接的にSNSの研究結果を伝えるのは発達段階に合わない場合がある。保護者経由が現実的
  • 学校でできることは「情報モラル教育」と「相談しやすい環境づくり」

主な参考研究

関連する学習指導要領

参考にしている情報源
Viner, Gireesh, Stiglic, Hudson, Goddings et al. (2019) — Roles of cyberbullying, sleep, and physical activity in mediating the effects of social media use
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