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Strategy — 最終更新 2026-04-14

日本研究 Hattie

指導法

スクリーンタイムの影響

長時間の画面使用は学力低下・睡眠障害・視力低下・メンタルヘルスに負の関連。1日2時間超で影響が顕著になる。

学習効果
-2ヶ月
3月時点で、通常より約2ヶ月分学力が低下する傾向
エビデンス
★★★☆☆
コスト
¥····
対象
全教科
全学年
Evidence Breakdown

出典別のエビデンス

日本研究 ★★★ ☆☆ 川島隆太(東北大学)

川島隆太(2016-2018)の東北大学チームが仙台市の学習状況調査で、スマートフォン使用時間と学力の負の相関を報告(ただし横断調査のため因果は未確定)。

Hattie (Visible Learning) d = -0.18

Hattie の効果量は他のメタ分析と比べて楽観的な傾向があり、再現性に疑問が示されている場合があります。参考値としてお読みください。詳しくは エビデンスの文脈 を参照。

Hattie の Television 項目で負の効果。Madigan et al.(2019)の縦断研究で、2-5 歳児のスクリーンタイムが発達スクリーニングテストの成績と負の関連。Oswald et al.(2020)の系統的レビューでは学力との関連は相関レベルで因果推論は難しいが、1 日 2 時間超で一貫した負の関連。

日本の文脈で考慮したいこと

GIGA スクール構想で 1 人 1 台端末が配布された日本では、『学習用の画面時間』と『娯楽の画面時間』を区別する必要がある。学校用途の目的的な使用は学習効果(digital-technology +4)を持つ一方、家庭での無目的な長時間使用は学力・睡眠・メンタルヘルスに負の影響。両者を同じ『スクリーンタイム』として論じると混乱する。川島隆太のデータは日本の子どもを対象とした数少ない知見だが、交絡変数の統制は限定的。

なぜこの注記があるか:エビデンスと文化的文脈

目次(6)
  1. 一言でいうと
  2. なぜ負の影響があるのか
  3. 日本の小学校で知っておくべきこと
  4. 研究からわかっていること
  5. 注意したいこと
  6. 主な参考研究

一言でいうと

テレビ・スマホ・タブレット・ゲーム等の画面を見る時間(スクリーンタイム)が長いほど、学力・睡眠の質・視力・精神的健康に負の影響が出ることが研究で示されています。GIGAスクール環境で端末が日常化した今、この知見は重要です。

なぜ負の影響があるのか

  • スクリーンタイムが増えると、読書・運動・睡眠・対面の対話に使える時間が減る(置換効果)
  • 就寝前の画面使用はブルーライトと覚醒刺激により睡眠の質を下げる
  • SNSやゲームの即時報酬に慣れると、教室での学習への集中力が下がる
  • 受動的な視聴(動画を見るだけ)は能動的な学習(読む・書く・話す)と質が異なる

日本の小学校で知っておくべきこと

  • 1日2時間 が一つの目安。これを超えると学力・健康への影響が顕著になるという研究が多い
  • GIGAスクール端末は「学習用」だが、家庭での使い方まではコントロールしにくい
  • 保護者向けに「スクリーンタイムの目安」をエビデンス付きで伝える機会を持つ
  • 授業でのICT活用(+4ヶ月)と、無目的な画面使用(-2ヶ月)は全く別物であることを教員自身が区別する
  • 「端末を使う=学習」ではない。何をしているかが重要

研究からわかっていること

  • Hattieのメタ分析ではテレビ視聴の効果量d=-0.18(負)
  • WHO(2019)は5歳未満の1日のスクリーンタイムを1時間以内に制限することを推奨
  • 複数のメタ分析で、スクリーンタイムと学力の間に有意な負の相関が確認されている
  • 睡眠への影響は特に強く、就寝前1時間の画面使用が睡眠の質を有意に低下させる
  • ただし、教育目的での適切な使用と、受動的な娯楽使用を分けて考える必要がある

注意したいこと

  • 「画面=悪」という単純な結論ではない。問題は「長時間の無目的な使用」
  • GIGAスクール端末の教育的利用まで制限するのは本末転倒。目的のある使用は効果的
  • 家庭のスクリーンタイムは学校だけでは管理できない。保護者との連携が不可欠
  • 子ども自身が「自分の画面時間を意識する」メタ認知を育てることが長期的な対策

主な参考研究

参考にしている情報源
Madigan, Browne, Racine, Mori & Tough (2019) Association Between Screen Time and Children's Performance on a Developmental Screening Test
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