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Strategy — 最終更新 2026-05-06

EEF

指導法

読解戦略の指導

「予測する」「要約する」「質問する」など、読み方そのものを意識的に指導すること。EEF で +7ヶ月と高い効果が報告される。国語に限らず、全教科の文章理解に効く。

学習効果
+7ヶ月
3月時点で、通常より約7ヶ月先の学力水準に到達
エビデンス
★★★★★
コスト
¥····
対象
国語 · 全教科
中学年 · 高学年
Evidence Breakdown

出典別のエビデンス

EEF Toolkit + 7 ヶ月 ★★★★★

EEF Toolkit で +7ヶ月・エビデンス★5(最高ランク)。言語理解と意味構築を明示的に教える手法。『予測・質問・要約・関連付け』などの戦略を段階的に指導することが効果的。

Technical Appendix 研究の詳細
研究数
60 件
総サンプルサイズ
小中学生を中心とした複数メタ分析
効果量
+7ヶ月(EEF Toolkit)
主要メタ分析
EEF(Reading Comprehension Strategies Evidence Review) (2021). Reading comprehension strategies: Evidence Review
エビデンスの限界

戦略を『明示的に教える』ことが鍵で、単に文章を読ませても効果は出ない。小学校低学年より中学年以降で効果が大きい傾向。対象言語・テキストタイプにより効果量に幅がある。

日本の文脈で考慮したいこと

日本の国語授業では「段落要約」「問いを立てる」「要点を見つける」などの読解戦略指導が既に広く行われている。EEF の +7ヶ月は英語圏での効果だが、同様の枠組みは日本でも機能すると考えられる。ただし、EEF が強調する『戦略を明示的に教える(メタ認知的に学習者が意識する)』ことと、日本の『漫然と読む → 教師が解釈を示す』パターンには差がある。「どう読むか」を子ども自身が言語化できる指導が、日本での追加の効果に繋がる可能性。

なぜこの注記があるか:エビデンスと文化的文脈

目次(7)
  1. 一言でいうと
  2. なぜ効果があるのか
  3. 日本の小学校で取り入れるヒント
  4. 研究からわかっていること
  5. 注意したいこと
  6. 主な参考研究
  7. 関連する学習指導要領

一言でいうと

文章を「ただ読む」のではなく、読みながら頭の中で何をすればよいかを子どもに教える指導です。 読みの達人が無意識にやっていることを、明示的に言葉にして子どもに渡します。

なぜ効果があるのか

読解力の差は、語彙の差だけでは説明できません。 文章を読みながら「先を予測する」「要点をまとめる」「自分に質問する」「わからない所で立ち止まる」といった戦略を持っているかどうかが、理解の深さを大きく左右します。 これらは練習で身につけられます。

日本の小学校で取り入れるヒント

  • 物語文の途中で「次にどうなりそう?」と予測させる
  • 説明文を読んだ後、「20字でまとめると?」と要約を書かせる
  • 1段落ごとに「自分に質問」を1つ作らせる
  • 教師が音読しながら、自分の頭の中で起きていることを声に出して見せる(モデリング)
  • 算数の文章題でも同じ戦略が使えることを意識的につなげる

研究からわかっていること

  • 平均的に、子どもの学習は約7ヶ月分前進します。エビデンスの強い領域です(EEF Toolkit +7, ★5)。
  • 効果は中学年・高学年で特に顕著ですが、低学年でも口頭での予測や要約は効きます。
  • 戦略を「教える」だけでなく「使い方を一緒に試す」段階が必須です。

注意したいこと

  • 戦略を一度紹介して終わり、では身につきません。繰り返し使う場面が必要です。
  • 戦略の数を増やしすぎると逆に混乱します。3〜4つに絞って深く使うのが効果的です。
  • 国語の時間だけでなく、社会・理科の文章にも転用できることを示すと、子どもの中で統合されます。

主な参考研究

  • National Reading Panel (2000). Teaching children to read. National Institute of Child Health and Human Development. — 読解戦略指導の有効性を大規模に検証した米国の報告書。予測・要約・質問生成・構造の把握などの戦略が効果的であることを示した。
  • Shanahan, T., et al. (2010). Improving reading comprehension in kindergarten through 3rd grade. IES Practice Guide. — 読解力向上のための実践ガイド。語彙指導と読解戦略の明示的指導を推奨。
  • EEF (2021). Reading comprehension strategies: Evidence review. — 読解戦略指導の効果量+6ヶ月を算出。戦略の数は3〜4に絞ることを推奨。

関連する学習指導要領

  • 小学校学習指導要領解説 国語編 — 「読むこと」の領域で、目的に応じた読み方の習得、文章の構造と内容の把握、自分の考えの形成が目標として示されています。
参考にしている情報源
EEF Teaching and Learning Toolkit — Reading comprehension strategies
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